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研修講座のご案内

令和3年度 第33回 冬季研修講座のまとめ

2022年02月01日(火)更新

通常学級に在籍している特別支援的配慮が必要な児童の支援について

はじめに

寒中の候、胆振管内教職員の皆様方には益々のご健勝のこととお喜び申し上げます。また、平素より胆振教育研究所の研究にあたり、多くのご理解とご協力をいただきありがとうございます。

本教育研究所では、教職員の研修への寄与と、資質向上を目的に冬季研修講座を開催してきました。今回は「通常学級に在籍している特別支援的配慮が必要な児童の支援について」というテーマで講座を開催いたしました。江別市立大麻小学校 高杉 祐之 氏 に講師をお願いし、講義の内容を動画で配信させていただきました。以下は、講座の内容をまとめたものです。少しでも多くの先生方にご活用いただけると幸いです。

研修講座の様子

胆振各地から80名を超える先生方から申込いただき、開催することができました。90分の講習内容でしたが、参加された先生方も、本教育研究所所員にとっても興味関心が高い内容となりました。今回は、ADHDとASDに焦点を当て、基礎編と応用編に分けて児童への対応等について講義いただきました。

ADHDについて

子供の特徴と、基本的な対応についてお話いただきました。「怒っても意味がない」ということを念頭に、「楽しく」「動きがあって」「楽しさと緊張のバランスがよい」授業づくりが大切であることが分かりました。

基本的な対応のみならず、応用編では、よくある場面を取り上げて、その行動に対する悪い対応とよい対応を教えていただきました。

ASDについて

ADHDの講義と同じ流れでASDについても教えていただきました。セロトニンという物質の仕組みの理解が大切なこと、そして二転三転しないブレないシステムづくりが不安を解消することに繋がるということが分かりました。ASDについても、いくつかの場面を取り上げて、悪い対応とよい対応を教えていただきました。

参加者の声

  • 子供の顔が思い浮かびながら視聴させていただきました。「悪い対応」をしてしまっていたことがあったなあと思うことがあり、でも、その時の気持ちを思い起こしてみると、今日お聞きしたことで対応できたかなあと考えることができたよい時間でした。来週から3学期が始まりますが、子供たちの前に立つ際の心構えについて再確認できました。ありがとうございました。
  • 特別支援学級に所属していなくても、特別な支援を要する児童が教室にいる場合の対応について学ばせて頂きました。その中でやはり、まずはその子の実態を把握し困り感をおさえておくことがとても必要だと改めて実感しました。その上で、その子に合った対応を考えていくべきだと思いました。
  • 1年生を受け持ったときに心がけていた指導が、実は学年に限らず大切な要素を含んでいたことを再確認させていただきました。通常学級に在籍する特別な支援を必要とする子供たちを意識して、自分の指導をより良くしていきたいと考えさせてもらいました。ありがとうございました。
  • 私の知識不足を痛感させられました。1、2学期は、ADHD児に対して、悪い対応を多くしてしまっていたと反省することができました。児童が良くない行動をしてしまうには、脳の問題も関わっており、その子自体が悪いのではないという認識をもつことができました。また、楽しさと緊張感のある授業ができるように、3学期はお話していただいた例をもとに取り組んでいきたいと思います。ご指導ありがとうございました。

おわりに

「子供たちは、大切にされなければならない。一人の例外もなく。」これは、講義中に高杉先生が紹介してくださった言葉です。一つの教室に集まる子供は確実に多様化しています。その多様化した子供たちにも、一人一人に合った接し方が必ずあるはずです。接し方を勉強し、子供たちが安心安全に学べる環境をつくっていくことが一番大切にしなければいけないことだと改めて考えさせられました。この講座で学んだことが、今後の授業等に活用されていくことを願っています。講師をして下さった高杉先生、そして受講して下さった皆様に心から感謝申し上げます。

 

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